ところで、プロバイダ事業者は、電気通信事業法によって「電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない」(電気通信事業法4条2項)と定められるなど重たい秘密義務を課されています。
プロバイダ責任制限法について令和3年大改正がされることになりました。この改正により、発信者情報開示の対象となる情報が拡充し、また、開示義務を負うプロバイダの範囲も拡大しています。同改正の鍵を握る総務省規則も令和4年5月27日施行され、令和4年10月1日施行されることになっています。
プロバイダ責任制限法は、その法令名のとおり、プロバイダ事業者の責任を制限しています。上記「インターネット上の情報流通の適正確保に関する研究会」報告書では、「他人の権利利益を侵害するとされる情報について、サービス・プロバイダ等による迅速で適切な対応を促していくため、サービス・プロバイダ等の責任を明確化する必要があり、その際には、サービス・プロバイダ等が責任を負わない場合を規定する方法(いわゆる「セーフハーバー」規定)によることが適当と考えられる」などと報告されています。
投稿: 2023年1月15日
発信者情報開示請求は、大きく分けるとコンテンツプロバイダ(CP)とインターネットサービスプロバイダ(接続プロバイダ)(ISP)に対する請求に分かれます。 一般的には、コンテンツプロバイダ(CP)からアクセスログの開示を受 […]
投稿: 2021年11月14日
発信者のSNSやコンテンツ上の情報発信を経由する接続サービスを提供する事業者をインターネットサービスプロバイダ(略称「ISP」)と呼びます。例えば、NTTドコモなどの携帯電話キャリアや、NTT光などのプロバイダサービスが […]
投稿: 2020年6月17日
発信者情報開示請求は、大きく分けるとコンテンツプロバイダ(CP)とインターネットサービスプロバイダ(接続プロバイダ)(ISP)に対する請求に分かれます。 この、携帯電話キャリアに対する発信者情報開示請求は、インターネット […]
投稿: 2021年10月2日
プロバイダ責任制限法上、電話番号の発信者情報開示を認める裁判例が確定しました。 また、電話番号そのものの開示を認める省令改正が令和2年8月に施行されました。 SMSアドレスの発信者情報開示を巡る議論は収束したようにも思わ […]
投稿: 2019年7月16日
電話番号やSMSアドレスの発信者情報開示を巡る議論が盛んになっています。ここでは、SMSアドレスの発信者情報開示という新しいプロバイダ責任制限法上の論点について、言及しています。 ※なお、この記事には下記の更新版がありま […]
投稿: 2020年7月24日
リツイート事件と呼ばれる著作権侵害事案に、令和2年7月21日最高裁判所判例がくだされました。ITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央では、事案担当事務所としてリツイート事件について、情報を発信しています。本項では、リツイ […]
投稿: 2020年7月29日
令和2年7月21日最高裁判所第三小法廷は、平成30年(受)第1412号 発信者情報開示請求事件について、一審被告の上告を棄却する判決を言い渡しました。 ITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央は、このいわゆるリツイート事 […]
投稿: 2022年6月16日
ITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央は、ツイッターに対する発信者情報開示請求、特にツイッター/Twitter上の無断転載問題については最高裁判所判例をはじめとする複数の裁判例を獲得しているなど、幅広く対応実績を有しま […]
投稿: 2018年9月15日
ツイッター、インスタグラム、フェイスブック、YouTube、Google(Google検索・マップ・クチコミ)などで権利侵害を受けている場合、運営会社は米国法人ですが、発信者を特定するための手続きを日本国内で対応すること […]
投稿: 2020年4月22日
ITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央は、ツイッターに対する発信者情報開示請求、特にツイッター/Twitter上の無断転載問題については最高裁判所判例をはじめとする複数の裁判例を獲得しているなど、幅広く対応実績を有しま […]
投稿: 2018年9月15日
ITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央は、発信者情報開示に加えて(あるいは別に)、インターネット上で権利を侵害する侵害情報について削除(送信防止措置)を請求する業務を、代理して承っています。 目次 削除(送信防止措置) […]
投稿: 2021年10月11日
近年ビットトレント(Bit Torrent)上の著作権侵害に対する訴訟事案のうち、発信者情報開示訴訟などが裁判所ウェブサイトに掲載される例や裁判所が開示を命じたことを報道する例が増えてきています。 ここでは、最近著作権侵 […]
投稿: 2021年11月27日
リツイート事件最高裁判所判決以後、その反響も大きく、様々な論評や評釈が専門雑誌などを中心に掲出されています。 ここでは、リツイート事件後の反響を受けて有用な情報や議論状況の一部をまとめています。 また、弊所ウェブサイトも […]
投稿: 2020年10月7日
リツイート事件について、最判後、多くの評釈や研究会で事件の振り返りがされています。 下記リンク先では、リツイート事件後の反響を受けて有用な情報や議論状況の一部をまとめています。 ここでは、リツイート事件後の議論で気になっ […]
投稿: 2021年6月12日
憲法21条2項は、「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」と定めます。 この憲法21条2項の保障は国家からのプライバシーの保障であり、また、憲法21条に保障されていることから直接的なプライ […]
投稿: 2020年12月7日
接続先IPアドレスとは、侵害情報の投稿においては投稿の発信先IPアドレス、侵害情報の投稿の前後のログインについては、ログイン通信の際の情報の送信先のサーバーコンピューターを示すIPアドレスです。通常、接続先のドメインから […]
投稿: 2022年5月30日
プロバイダ責任制限法の源流は、郵政省通信 政策局「情報通信の不適正利用と苦情対応の在り方に関する研究会」の報告書「誰もが安心して情報通信を利用できる社会をめざして(概要)」(平成 11(1999)年 2 月 1 日発表) […]
投稿: 2021年11月18日
プロバイダ責任制限法について令和3年大改正がされることになりました。この改正により、発信者情報開示の対象となる情報が拡充し、また、開示義務を負うプロバイダの範囲も拡大しています。 目次 発信者情報開示請求権に関する改正 […]
投稿: 2022年2月14日
東京地判令和3年7月9日・ウェストロー掲載(文献番号2021WLJPCA07098009)は、ハイパーリンクそれ自体によるプライバシー権侵害を肯定しました。また、発信者情報開示を命じる仮処分命令にしたがわず発信者情報を開 […]
投稿: 2022年4月15日
今回の規則案では、裁判例における開示傾向など近時の実務状況を踏まえるとかえって開示範囲が狭くなる。このような改正が被害者救済の名の下に行なわれるのは遺憾という他ない。 コンテンツプロバイダ(CP)とインターネットサービス […]
投稿: 2021年12月30日
令和3年12月10日東京地方裁判所判決・裁判所ウェブサイト は、原告ツイートのスクリーンショットを埋め込んだ発信者ツイート投稿について著作権法上の引用の成立が否定された事案です。 目次 事案の概要 本件は,原告 […]
投稿: 2018年9月15日
目次 発信者情報開示請求の概要を教えてください 発信者情報開示請求は,特定電気通信による情報流通(代表的な例:インターネット)による権利侵害について,権利侵害情報の発信者を特定することに資する情報を,特定電気通信役務提供 […]
投稿: 2020年6月16日
携帯電話キャリアであるソフトバンク/SoftBankに対する発信者情報開示について情報を記載しています。 目次 携帯電話キャリアの位置づけ 携帯電話キャリアは、インターネットサービスプロバイダとして携帯電話、スマートフォ […]
投稿: 2020年6月16日
携帯電話キャリアであるAU(エーユー)を運用するKDDI(ケーディーディーアイ)株式会社に対する発信者情報開示について、情報を記載しています。 目次 携帯電話キャリアの位置づけ 携帯電話キャリアは、インターネットサービス […]
投稿: 2020年6月16日
携帯電話キャリアであるNTT docomo(ドコモ)に対する発信者情報開示について、情報を掲載しています。 目次 携帯電話キャリアの位置づけ 携帯電話キャリアは、インターネットサービスプロバイダとして携帯電話、スマートフ […]
投稿: 2020年6月14日
アメーバブログ(アメブロ・Ameba blog)は、国内最大のブログサービスです。アメーバブログ上に誹謗中傷・名誉毀損や著作権・肖像権など権利を侵害する記事を掲載された場合、どのように対処すべきでしょうか。 目次 アメー […]
投稿: 2021年11月13日
目次 ブログとは ブログとは、投稿(エントリ)を体系的に整理したウェブサイトの一種で、2000年初頭から日本でも普及しました。現代的なウェブサイトは少なからずCSSなど、ブログの形式を取り入れているものがほとんどと言えま […]
投稿: 2020年6月17日
国内のレンタルサーバー事業者に対する発信者情報開示について、情報をまとめています。 オリジナルのドメインで活動するウェブサイトなど、レンタルサーバーを借りて運営されていることが一般的です。 例えば、まとめサイトなどは、レ […]
投稿: 2021年1月31日
発信者情報開示請求の際に問題になっている論点の一つが、ログイン時のアクセス・ログ及びこれにより特定される契約者情報の開示です。本項ではこの、ログイン時のアクセス・ログ及び、これによって特定される契約者情報の開示の問題につ […]
投稿: 2020年8月12日
目次 さくらインターネットに対する発信者情報開示や削除請求はどのような場面で問題になりますか? さくらインターネットは、国内主要レンタルサーバー事業者の一社です。 名誉毀損・誹謗中傷・著作権など知的財産権侵害など権利侵害 […]
投稿: 2020年1月28日
目次 YouTubeとはそもそもどのようなものでしょうか? ユーチューブ/YOUTUBEは、世界最大規模の動画投稿(共有)プラットフォームです。プロからアマチュアまで毎日多数の動画コンテンツが投稿され、さらに多数のユーザ […]
投稿: 2020年6月17日
エックスサーバー株式会社は、シックスコアやエックスサーバーなどのレンタルサーバー事業を運営するインターネット事業者です。 目次 レンタルサーバー上での権利侵害について、エックスサーバー株式会社は発信者情報開示義務を負う開 […]
投稿: 2021年6月17日
ITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央で担当した裁判例が裁判所ウェブサイトに掲載されました。これで、ITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央の担当裁判例として裁判所ウェブサイト掲載は12例目になります。この事案は争点が […]
投稿: 2021年6月12日
知的財産高等裁判所では現在、少なくとも5件の発信者情報開示請求訴訟に関する裁判例があります(令和3年6月12日現在)。 ①平成20年7月17日知的財産高等裁判所判決・裁判所ウェブサイト掲載(ライブドア傍聴記事件)、②平成 […]
投稿: 2021年4月3日
GMOインターネット及びGMOペパボなどのGMOグループは、レンタルサーバー事業などインターネット事業を広範に営んでおり、誹謗中傷やなりすまし、プライバシー侵害などの投稿をしているサイトがGMOインターネットが管理してい […]
投稿: 2021年2月4日
近年、著作権法のサイバー法の傾向が顕著になってきています。著作権法が保護する著作物は、創作から消費までがインターネットで完結するため、著作権法のサイバー法傾向はある種の必然と言えるかもしれません。その中で、著作権実務でそ […]
投稿: 2020年7月19日
発信者情報開示の在り方に関する研究会中間とりまとめ(案)に対する意見募集(案件番号 145209561)について、パブリックコメント(意見)を提出いたしました。また、提出したパブリックコメントを公開しています。即座の実現 […]
投稿: 2018年9月15日
近年、インターネット上の知的財産権侵害が増加しています。知的財産権は、特定の要件を満たした「情報」を保護する法律であり、情報がダイレクトにやり取りされるインターネットと親和性が高く、反面インターネット上で直接的な権利侵害 […]
投稿: 2018年9月15日
関係役務提供者が情報の流通に対して負う責任 関係役務提供者は、権利侵害情報が流通したことによって生じる損害賠償責任を大幅に制限されています。すなわち、プロバイダ等の開示関係役務提供者の業務を委縮させないために、その損害賠 […]
投稿: 2018年10月20日
目次 ツイートアイコンを巡る仮処分命令についてニュースサイトに掲載されました コンテンツを巡る法律問題を重視するITトラブルOnLine|弁護士齋藤理央 が担当した事件について、平成30年10月16日に発令された米国(カ […]