刑事弁護– category –
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電子計算機使用詐欺罪
昭和62年の刑法改正によって導入された財産犯罪です。刑法246条の2に規定があります。詐欺罪という名称ではありますが、実際にも欺罔行為の相手方となる自然人などは存在しないため、新たな類型の利益財と捉えた方が適切とも思料されます。 前条に規... -
インターネットと名誉毀損罪(刑法230条)
刑法は、名誉毀損罪について、下記のとおり定めています。 1 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀き損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。 2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示... -
インターネットと侮辱罪(刑法231条)
刑法は、侮辱罪について、下記のとおり定めています。 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。 刑法231条 侮辱罪の構成要件 「公然と人を侮辱」とは、他人の人格を貶めるような価値判断を、公然と表明することを言います。... -
[銃刀法改正]クロスボウの所持が禁止になります![令和4年3月15日施行]
大変だ! 銃刀法が改正されてクロスボウの所持が禁止されるんだ! それは大変だチュー!!いつからだチュー!! お、おう! もう、改正銃刀法は成立していて、警察庁によると令和4年3月15日から施行されるらしい! 来年の3月だチュー!!大変だチュー!... -
コインハイブはコンピューターウィルスに該当するかーコインハイブ事件と不正指令電磁的記録
コインハイブというウェブサイト上で利用されていたプログラムについて、コンピューターウィルスに当たらないとして無罪判決を下した一審判決を覆す有罪判決が東京高等裁判所において言い渡されました。 仮想通貨の無断採掘、逆転有罪 東京高裁: 日本経済... -
不正指令電磁的記録に関する罪の嫌疑に対する刑事弁護
不正指令電磁的記録に関する罪は、刑法第十九章の二に定められています。 不正指令電磁的記録とはそもそもどのようなものでしょうか。 一般的な言葉で表現すると不正指令電磁的記録は、コンピューター・ウィルスのことを指しています。 法律上、コンピュー... -
著作権侵害による刑事事件の弁護人業務について
インターネットを利用した著作権、著作隣接権、著作者人格権などの侵害に代表されるような知的財産権の侵害や、インターネット上のサイバー犯罪などの嫌疑をかけられた場合、迅速な対応と捜査機関との折衝が大切です。弁護士齋藤理央は、デジタル領域を含... -
福岡地方裁判所令和3年6月2日判決[漫画村刑事事件判決]
福岡地方裁判所令和3年6月2日判決・裁判所ウェブサイト掲載は、海賊サイト『漫画村』運営者の刑事責任が問われた刑事訴訟判決です。福岡地方裁判所は、被告人を懲役3年及び罰金1000万円に処しました。 本判例の争点及び争点に対する判断 本件の争... -
共同正犯
共同正犯は、インターネット上の著作権などの知的財産権侵害をはじめとするサイバー犯罪でも問題になりやすい刑法上の論点です。 一部実行全部責任の根拠 「二人以上共同して犯罪を実行した者」(刑法60条)は、犯罪行為の一部しか担当していなくとも、... -
刑法上の故意の錯誤について
刑法上の故意の錯誤について、刑法38条1項は故意を犯罪成立の要件とし、同2項は錯誤について定めています。 1 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。 2 重い罪に当たるべき行為をしたのに、行...