iTやコンテンツ分野において生じる知的財産権法や情報法などの法的課題の解決を重視しています

昭和62年の刑法改正によって導入された財産犯罪です。刑法246条の2に規定があります。詐欺罪という名称ではありますが、実際にも欺罔行為の相手方となる自然人などは存在しないため、新たな類型の利益財と捉えた方が適切とも思料されます。

前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、又は財産権の得喪若しくは変更に係る虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、十年以下の懲役に処する。

(電子計算機使用詐欺) 刑法第246条の2

「虚偽の情報」の意義

東京高等裁判所判例平成5年6月29日・高等裁判所刑事判例集46巻2号189頁等は、虚偽の事実について「刑法二四六条の二の「虚偽ノ情報」とは、電子計算機を使用する当該事務処理システムにおいて予定されている事務処理の目的に照らし、その内容が真実に反する情報をいうものであり、本件のような金融実務における入金、振込入金(送金)に即していえば、入金等に関する「虚偽ノ情報」とは、入金等の入力処理の原因となる経済的・資金的実体を伴わないか、あるいはそれに符合しない情報をいうものと解するのが相当である。」と判示しています。

このように虚偽の情報とは、「電子計算機を使用する当該事務処理システムにおいて予定されている事務処理の目的に照らし、その内容が真実に反する情報をい」い、入金等に関する場合、「入金等の入力処理の原因となる経済的・資金的実体を伴わないか、あるいはそれに符合しない情報をい」います。

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