弁護士の役割とは
ビジネスの場面で知的財産権や営業上の利益を侵害されたり、インターネット上で名誉・信用を毀損されたり、交通事故や日常生活の場面、あるいはスポーツやレジャーなど非日常の場面で怪我や物を壊されるなど、生命身体、名誉・財産を毀損されることがあります。原因は故意の犯罪の場合や、過失による事故の場合或いは誰にも過失のない不慮の事故と呼べるようなものなど様々です。
では、弁護士は、ビジネスや日常生活などで生じる損害賠償を相手方に対して請求していくとき、どのように被害者をサポートしていく職業なのでしょうか。
法的アドバイスの提供
まず、法律の専門家として似た事例の裁判例を提供したり、裁判所の賠償基準に紐づいた適切な賠償額を調査、回答することができます。支払いを受けられる(或いは負担しなければならない)賠償額が明らかになり、事件の見通しが見えてくる場合もあります。
代理交渉の担い手
まず、第一に弁護士は、依頼者に代わって交渉を行います。弁護士は紛争性のある損害賠償請求示談において、依頼者を代理して和解に向けた示談交渉を行うことが認められています。
相手方との交渉は、本来骨が折れるものです。事件の内容について争いがある場合や、事件を解決する条件(和解の際に支払われる金額の多寡など)について、双方がすんなり合意できないケースも多く認められます。そのとき、依頼者に代わって相手方と交渉をすることが、弁護士の基本的な業務の一つです。
弁護士に示談交渉を依頼することは法律の専門家として、法的に正当な請求を行い適切な事案の解決を目指し、示談交渉に費やすエネルギーを肩代わりさせて頂くことを可能にします。
交渉における弁護士介入のメリット
✓交渉の精神的ストレスから解放される。あるいは、精神的ストレスが軽減される。
✓法律の専門家として、妥当な解決を早期に導くことができるケースも多い。
訴訟代理
弁護士は、依頼者に代わって、訴訟手続を代理できます。
お互いに話し合いをしても妥当な決着がみられないとき、最終的に紛争の落としどころを決定する道具になるのが法律です。そして、法的に妥当な結論を提示しても相手が応じないとき、これを実現していく手続が、裁判(民事訴訟)です。
民事訴訟において、事案に対する事実認定権、法規の適用権限を付与された裁判官が、法の適用結果を宣言します(判決)。弁護士は、無制限に依頼者の代理人として、裁判官の事実認定、法律適用のための手続である民事訴訟において、代理権を行使できます。このように、弁護士は、訴訟代理権が与えられている職業であり,依頼者の代理人として、依頼者に代わって訴訟を追行していき,依頼者の権利の実現を目指します。
訴訟における弁護士介入のメリット
✓訴訟を自ら追行する精神的わずらわしさ、訴訟を自ら追行する手間から解放される。
✔専門的な訴訟手続きを法律専門家に委ねることができ、適切な結果を得やすい。