損害賠償– category –
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受忍限度論について
受忍限度論は、最高裁判所が昭和47年 6月27日最高裁第三小法廷判決・民集 26巻5号1067頁において採用したように見えるが、同裁判例の調査官解説では、最高裁判所が受忍限度論を採用したと見るには早計だと指摘しています。 不法行為における違法性論と体系... -
インターネット上の共同不法行為-違法投稿間の客観的関連共同性-
東京地裁民事29部判決(令和2年(ワ)12774号)・裁判所ウェブサイト掲載は、インターネット上の誹謗中傷行為等に対して名誉毀損などの成立を認め、429万円から250万円までの賠償金の支払いを認容した事案です。インターネット上の権利侵害... -
爆サイでの誹謗中傷・名誉毀損に対する発信者情報開示請求
インターネット掲示板爆サイで誹謗中傷被害など名誉毀損、名誉感情侵害被害にあった場合、爆サイの運営者に対して発信者情報開示を請求することができます。投稿者を特定できれば訴訟提起など責任追及をおこなっていくことが可能になります。 爆サイ上の誹... -
名誉毀損で訴えるには? 名誉毀損で訴える(訴訟提起する)条件
名誉毀損で訴えるには、まず、相手の情報発信が法律上名誉毀損に該当するものでなければなりません。 また、相手の情報発信が名誉毀損に該当するとしても、当該情報発信を証拠保全していること、情報発信をした相手を特定できていることが訴える(訴訟提起... -
練馬のスーパーで天ぷらで転倒した男性の賠償請求を棄却した高裁判決が確定
高裁判決に対する上告が棄却され、請求は棄却で確定 https://twitter.com/b_saitorio/status/1517675646381867008?s=21&t=WMhETjMHqpSzSi7lbpJkGg 一審は男性の請求を一部認容 https://twitter.com/b_saitorio/status/1517675460536463360?s=21&t=... -
開廷表の記載に準じ開廷日時、開廷場所、事件番号及び当事者名等をインターネット投稿した行為がプライバシー権侵害に当たると判断された事案
令和 3年 9月10日東京地裁判決(令3(ワ)15950号・発信者情報開示請求事件)ウェストロー・ジャパン(2021WLJPCA09108009)は、東京家庭裁判所に掲載された開廷表の記載に準じ開廷日時、開廷場所、事件番号及び当事者名等をインターネット投稿した... -
労災保険の費目拘束ー昭和58年4月19日最高裁判所第三小法廷判決(破棄差戻)・民集第37巻3号321頁
昭和58年4月19日最高裁判所第三小法廷判決(破棄差戻)・民集第37巻3号321頁は、下記のとおり述べて、労災保険の費目拘束を認め、慰謝料への充当を認めませんでした。 本件記録及び原判決によれば、(1)上告人は、昭和四七年一〇月二二日に発生した本件事故に... -
東京地判令和3年7月9日・ハイパーリンクを含んだツイート投稿にプライバシー権侵害責任を認め、仮処分命令に反して情報を開示しなかったTwitter社の不法行為責任を否定した事案[発信者情報開示裁判例紹介]
東京地判令和3年7月9日・ウェストロー掲載(文献番号2021WLJPCA07098009)は、ハイパーリンクそれ自体によるプライバシー権侵害を肯定しました。また、発信者情報開示を命じる仮処分命令にしたがわず発信者情報を開示しなかったとしても不法行為に当たらな... -
不法行為に基づく損害賠償債務の遅延損害金は,民法405条の適用又は類推適用により元本に組み入れることはできないとした最高裁判例(最三小判・令和4年1月18日)
本件は,被上告人会社の株主であった上 告人が,被上告人会社の違法な新株発行等により自己の保有する株式の価値が低下 して損害を被ったとして,被上告人会社の代表取締役に対して民法709条等に基づき,被上告人会社に対しては会社法350条等に基づき, 損... -
離婚慰謝料は婚姻関係の破綻の時ではなく、離婚成立の時に遅滞に陥るとした最高裁判例(最二小判令和4年1月28日)
最二小判令和4年1月28日・裁判所ウェブサイトは、離婚慰謝料の遅滞時期を判断した最高裁判例です。 上告人と被上告人は,平成16年11月に婚姻の届出をした夫婦でしたが、平成29年3月に別居するに至りました。 本件は,被上告人が,反訴 として,不法行為に...