家事事件
離婚慰謝料は婚姻関係の破綻の時ではなく、離婚成立の時に遅滞に陥るとした最高裁判例(最二小判令和4年1月28日)
最二小判令和4年1月28日・裁判所ウェブサイトは、離婚慰謝料の遅滞時期を判断した最高裁判例です。 上告人と被上告人は,平成16年11月に婚姻の届出をした夫婦でしたが、平成29年3月に別居するに至りました。 本件は,被上告人が,反訴 として,不法行為に基づき,離 婚に伴う慰謝料及びこれに対する判決確定の日の翌...
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最二小判令和4年1月28日・裁判所ウェブサイトは、離婚慰謝料の遅滞時期を判断した最高裁判例です。 上告人と被上告人は,平成16年11月に婚姻の届出をした夫婦でしたが、平成29年3月に別居するに至りました。 本件は,被上告人が,反訴 として,不法行為に基づき,離 婚に伴う慰謝料及びこれに対する判決確定の日の翌...
婚姻期間中に配偶者と肉体関係を持つなど不貞行為を行った不貞相手に対して慰謝料請求を出来る場合があります。婚姻中の夫婦間の共同生活(の平和の維持)は、夫婦としての実体をもつ限り、保護に値する法的利益であると考えられています(最高裁判所判例平成8年3月26日民集50・4・993)。反対に,すでに婚姻生活が破たん...
離婚慰謝料について、最高裁判所(最高裁判所判例昭和31年2月21日民集10・2・124)は,「相手方の有責・不法な行為によって離婚するのにやむなきに至った事につき損害賠償を請求するものであるから、その行為が身体、自由、名誉を害された場合のみに限局されない。」と述べています。つまり、離婚慰謝料の性質について、...