刑の全部執行猶予について
訟廷刑事弁護の実務で無罪を争う場合は実際には多いとは言えず、訟廷刑事弁護実務の多くが実際には情状弁護に重点が置かれた刑事弁護活動となります。なお、情状弁護とは、犯罪を犯してしまったことについては裁判で争わず、犯罪を前提にできるだけ刑を軽くしてもらったり、執行猶予を付すように有利な情状などを挙げ働きかけていく...
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訟廷刑事弁護の実務で無罪を争う場合は実際には多いとは言えず、訟廷刑事弁護実務の多くが実際には情状弁護に重点が置かれた刑事弁護活動となります。なお、情状弁護とは、犯罪を犯してしまったことについては裁判で争わず、犯罪を前提にできるだけ刑を軽くしてもらったり、執行猶予を付すように有利な情状などを挙げ働きかけていく...
訟廷刑事弁護の実務で無罪を争う場合は実際には多いとは言えず、訟廷刑事弁護実務の多くが実際には情状弁護に重点が置かれた刑事弁護活動となります。なお、情状弁護とは、犯罪を犯してしまったことについては裁判で争わず、犯罪を前提にできるだけ刑を軽くしてもらったり、執行猶予を付すように有利な情状などを挙げ働きかけていく...
一部執行猶予について 刑法の一部を改正する法律が平成28年6月1日より施行され、一部執行猶予制度が実務上運用されています。 一部執行猶予に関する改正後刑法の関連条文 (刑の一部の執行猶予) 刑法第二十七条の二 1項 次に掲げる者が三年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受けた場合において、犯情の軽重及び犯人の境...
①自白の任意性 任意にされたものでない疑いのある自白は証拠とできない(319条1項)。自白とは、犯罪事実の全部または主要部分を認める被告人の供述で、自白に満たない不利益事実を認める供述は承認(322条1項)と呼ばれる。 任意性に疑いのある証拠の証拠能力が否定される趣旨は、ⅰ.任意性に疑いのある自白は虚偽であ...
自白は、証拠の(女)王とも呼ばれます。犯人であればもっとも最も克明に犯行行為を把握、記憶しているはずであり、真実の自白が引き出せれば証拠価値は高いでしょう。しかし、そのことも相俟って自白偏重の捜査が横行し、刑事訴訟法は自白の取扱について厳格なルールを敷いています。 サイバー犯罪も、捜査が難しいケースも多く、...
被疑者の防御権 ・黙秘権 ①黙秘権:「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」(憲法38条1項)。犯罪を犯した者も、自己が有罪となる供述を、国家に強制されない。なぜなら、そのような供述の強要は、被疑者、被告人の人格権を蹂躙するからである。訴訟法上は、被告人の黙秘権(311条1項)しか明示されていないが、被...
供述証拠 ①取調受忍義務:身体拘束中の被疑者には、取調受忍義務が認められる(198条1項ただし書反対解釈)。 注1)黙秘権を侵害するとして取調受忍義務を否定する見解があるが、文理上無理である。 ②余罪取調べ:身体拘束中の被疑者には取調受忍義務が生じる(198条1項ただし書反対解釈)。この取調受忍義務は、逮捕...
科学的捜査 ①写真撮影:証拠としての写真には、現場写真、再現写真などがある。このうち、犯行ないし、その間近の様子を撮影する行為は、現場写真の撮影行為ということになるが、捜査として許容されるのだろうか。個人の肖像権(憲法13条)侵害を伴うため問題となる。しかし、肖像権も絶対無制約でなく、捜査員が捜査として写真...
①写真撮影 証拠としての写真には、現場写真、再現写真などがある。このうち、犯行ないし、その間近の様子を撮影する行為は、現場写真の撮影行為ということになるが、捜査として許容されるのだろうか。個人の肖像権(憲法13条)侵害を伴うため問題となる。しかし、肖像権も絶対無制約でなく、捜査員が捜査として写真撮影したとき...
被疑者の逮捕・勾留 ・逮捕及び勾留 ①通常逮捕の要件:捜査官は、令状による司法審査を経ない限り、逮捕を行えない(刑訴法199条1項)。司法審査は、裁判官が、逮捕の理由を満たしているかを判定することで、行う(199条2項)。裁判官は、明らかに逮捕の必要性がない場合は、請求を却下しなければならない(規則143条...