iTやコンテンツの法律/知財問題を重視する弁護士です

コンテンツビジネスにおけるコンテンツはどのように分類できるのでしょうか。コンテンツの商用利用に際しては、大きく、協議のコンテンツビジネスと、コンテンツマーケティングに分けて考えることができると思っています。

狭義のコンテンツビジネス

コンテンツビジネスはまず、コンテンツ自体に価値を創出して販売するコンテンツ産業、狭義のコンテンツビジネスが挙げられます。

この分野も、ソーシャルゲームなど、コンテンツというよりソーシャルツールの提供にターゲットを写しつつある分野も認められます。

さらに、コンテンツ自体に価値があり、利用者が多ければ、その集客力を利用して、他者に広告サービスを提供するという、サービスの提供を通じたマネタイズや、コンテンツの価値を化体して販売する等のマネタイズも考えられます。

特に、他者に広告サービスを提供する側面は、ペイドメディアを社会に提供するという性質をもちます。

そうすると、狭義のコンテンツビジネスにおいて重要なのは、コンテンツの競争力ということになります。つまり、コンテンツの中身がよく、その中身の良さをうまく社会に浸透できることが重要になってきます。

逆に、コンテンツの内容に競争力があれば、口コミなども含めて次第に集客が広がり、マネタイズも可能となってくるものと考えられます。

コンテンツマーケティング

これに対して、コンテンツマーケティングにおけるコンテンツは、個人的には広告の敷衍、より情報量や表現力が増した広告コンテンツが出発点であると考えています。

しかし、情報量や表現力が増したことから、自社の事業やサービスに関連する有益な情報や、エンターテイメント性のあるコンテンツを提供することが可能になってきました。

狭義のコンテンツビジネスにいうコンテンツと、コンテンツマーケティングにいうコンテンツの境界は、曖昧になってきています。

その境界をつなぐ橋は、広告との関係性であろうと思われます。つまり、広告の敷衍であるコンテンツマーケティングのコンテンツ(広告コンテンツを起点とするもの)と、協議のコンテンツビジネスのコンテンツを最終的に架橋するのは、関連性という部分に見出されてくるのだろうと思います。

狭義のコンテンツビジネスとコンテンツマーケティングの融合

では、狭義のコンテンツビジネスとコンテンツマーケティングを融合することは可能なのでしょうか。

この発想は、オウンとメディアとペイドメディアの融合、いわば、オウンドメディアとペイドメディアの境界の問題であると考えられます。

つまり、競争力の高い集客力のあるコンテンツに自社に広告サービスを提供するペイドメディアの役割を担わせつつ、関連性のあるオウンドメディア、コンバージョンとつないでいくということは理論的には可能であり後は効率とか、効果の問題になってくるのではないかと考えられます。

まず、狭義のコンテンツビジネスにおいては、コンテンツの競争力が重要であることは既に述べました。この競争力があり集客力があるのであれば、ペイドメディアとしての価値を提供することが可能になります。また、コンテンツ自体に競争力があればマネタイズも様々な方法で可能でしょう。

これに対して、コンテンツマーケティングにおけるコンテンツの起点はやはり、広告コンテンツ、自社のサービス・商品の情報になるかと思われます。

このとき、協議のコンテンツビジネスが展開するコンテンツはペイドメディアになり得ます。その際明確区切りはなく、あとは、連動率、融合率の問題になると考えられます。

連動率や融合率を左右するファクターは、ペイドメディアとしてのコンテンツと、オウンドメディアとしてのコンテンツの関連性の濃さと思われます。

これが薄くなるほど、効果は期待できない側面があるので、この関係性を強められれば強められるほど、コンテンツビジネスとコンテンツマーケティングの融合、連動率は高まるものと思料されます。

たとえば、狭義のコンテンツの内容、メイキングなどを広告的なコンテンツに取り込む、なども方法と考えられます。

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