2次創作と権利者側のルール提示
そのうえで、2次創作OKの場合はどの程度、どういう条件でOKなのか、ルールが示されれば理想的であると思います。
ルールは作品ごとに違っても良いのではないかと思います。
— 弁護士齋藤理央 (@b_saitorio) August 25, 2018
本邦では2次創作が隆盛で、同人誌の即売会が大規模に開催されています。
権利者側が2次創作について黙認しているのが現状ですが、必ずしも権利者側が権利侵害について許諾しているわけではなく、ある日突然権利者が権利行使した場合、差止、損害賠償、場合によっては刑事責任を追う可能性も否定できません。
権利者に負担を追わせるのは筋違いという考え方も根強いかと思いますが、この問題で無用なトラブルを防ぐために権利者側の2次創作に対する意思表示が行われることは、とても有効な対応策の一つになり得るのではないかと思います。
2次創作OK、NG、2次創作が許容される場合は、どういうルールのもとで2次創作が許されるのか、ルールをつくって表示することは権利者サイドにしかできません。
権利者サイドには過大な負担のように思えますが、2次創作の許諾に対価を要求することも法的には認められています。
ある意味、ルールを整備して2次創作をビジネス化することも可能ということになります。
例えば、一冊頒布ごとに数百円、または一冊発行ごとに数千円など負担の少ない合理的な額で細かいルールのもとライセンスすれば、ひとつのビジネスチャンスともなり得ます。
また、2次創作者は、第一には作品のファンであるわけですから、過大な負担は難しいとしても、無理のない合理性のある負担であればそれほど否定的な態度を取らず、かえって安心して2次創作活動に取り組める可能性もあります。
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