上訴審の刑事弁護について
刑事訴訟においては、判決言い渡し後、法定の期間内に上訴することが可能です。 第一審判決に対しては控訴を、控訴審判決に対しては上告を行うことが許されています。 日本の刑事訴訟においては、控訴審から、第一審の続審ではなく、事後審であるとされています。 つまり、第一審の続きを再開するのではなく、第一審に顕出された...
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刑事訴訟においては、判決言い渡し後、法定の期間内に上訴することが可能です。 第一審判決に対しては控訴を、控訴審判決に対しては上告を行うことが許されています。 日本の刑事訴訟においては、控訴審から、第一審の続審ではなく、事後審であるとされています。 つまり、第一審の続きを再開するのではなく、第一審に顕出された...
勾留の理由開示は刑事訴訟法に規定がある制度です。刑事訴訟法82条は1項において「勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる。」と定めます。 また,勾留理由開示は被疑者段階の勾留にも準用されていると解されるため,被疑者段階の勾留についても勾留理由開示を請求することが可能です。 公開...
保釈保証金について 保釈を請求したとしても、それだけで保釈が執行(身体解放)されるわけではありません。 刑事訴訟法93条1項は「保釈を許す場合には、保証金額を定めなければならない。」と定めています。 そして、同条2項は、「保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告...
保釈取消決定、保釈保証金没収決定 刑事訴訟法96条 1項 裁判所は、左の各号の一にあたる場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定を以て保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。 1号 被告人が、召喚を受け正当な理由がなく出頭しないとき。 2号 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由...
保釈却下決定 裁判所は保釈を認めるに足る事由がないとき、保釈請求を却下します。保釈却下は、決定ですので口頭弁論は必ずしも必要とされません(刑事訴訟法43条2項)。 保釈却下決定に対する不服申立 保釈却下決定に対しては、抗告をすることができます(刑事訴訟法420条2項、同419条)。地方裁判所、簡易裁判所のし...
保釈について 裁判所は、法定の要件を満たすことを条件として公訴の提起があったときから2箇月間、被告人を勾留する判断(決定)を下すことができます(刑事訴訟法60条1項、2項)。 勾留決定の執行中、被告人その他の請求権者は、保釈を請求することができます。 保釈の許可がおりた場合、保釈金を収めることで、被告人は勾...
遺棄罪 ①保護法益:遺棄罪の保護法益は、生命、身体の安全である。身体の安全については、保護法益とされていないとの見解もある。しかし、重大な身体への危険(後遺症が残る場合など)は、生命侵害と比肩しえ、保護されていると解する。 ②行為態様:遺棄罪に該当するのは、「遺棄」ないし、「不保護」である。遺棄と不保護は、...
①責任 違法行為に対して、刑罰を科すには、行為者に対してその行動を非難できることが必要である。その行為を非難できない場合は、国家が刑罰を科す素地を欠く。責任とは、行為者に対する非難可能性をいう。 注1)行為者を非難できない事情がある場合に、刑罰を科しても、国民の不信を招くだけで、一般予防の高い効果はあげられ...
故意 ①故意の内容:罪を犯す意思のない行為は罰しない。故意の本質は、規範の問題に直面しながら、あえてこれを乗り越えた、反規範的人格態度に対する、重い道義的責任非難にある。したがって、罪を犯す意思とは、犯罪事実を認識、予見(犯罪事実の表象)しただけでは足りず、あえて犯罪結果を望んだこと、ないし、犯罪結果が生じ...
正当行為 ①被害者の承諾:被害者が承諾していることで、違法性が阻却されるだろうか。この点、違法性の実質は、社会的相当性を欠いた法益侵害結果惹起にある。そして、構成要件に該当する時点で、法益侵害は生じている。よって、違法性阻却事由は、行為の正当性を基礎付けることで、違法の推定を覆し行為の正当性を論証すると考え...