弁護士齋藤理央の2019年の活動状況をご報告します。
2019年は、著作権・コンテンツ法領域を中心として、IC法務において幅広く業務を取り扱わさせていただいた1年となりました。以下、その内容の一端をご紹介します。
訴訟・交渉業務
裁判所ウェブサイト未掲載のものも含めて、担当した著作権関連訴訟で複数件の判決が出されました。中でも年末に頂いた判決は2年ほどの審理期間を要した事件であり、原告被告の主張を裁判所に丁寧にご判断いただけたデジタル著作権実務の今後において、意義のある判決になったと考えております。年明けには裁判所ウェブサイトに掲載されるかと思いますので、今しばらくお待ちください。
また、ほかにも公開されており確認できるものとしては本邦で数件目となる名誉声望保持権侵害の慰謝料請求を認容する判決など慰謝料の額という文脈では先例的な意義のある判決も頂くことができました。
裁判所のウェブサイトなど公刊物未掲載のものも、意味のあるものについては依頼者と協議のうえで、判例データベースなどに提供を検討していきたいと考えております。
さらに、判決に至らない事案も訴訟・交渉において紛争を早期かつ平和的に解決できた事案が多数ありました。
紛争の早期かつ平和的な解決に向けた関係者各位のご協力に心より御礼申し上げます。
書籍監修・書籍執筆など
2019年に、初の監修書籍が発売されました。泣き寝入りとなりやすい権利侵害について、泣き寝入りをしないための方策を詳細に記した書籍となっておりますので、もし、インターネット上で自身の著作権侵害が生じた際は、お手にとって方策検討の一助にした頂ければ幸いです。
また、来年発売予定の書籍について本年において本編の執筆活動をさせて頂き、現在残った作業を鋭意進めさせて頂いております。
学会・研究会・発表・論文など
著作権法学会に1年通して出席させて頂き、大変多くの勉強をさせて頂きました。実務家として業務に活かしていきたいと思います。
また、日本知財学会にも入会させていただき、年末の第17回年次学術研究発表会にも参加させていただきました。日本知財学会はインプットも極めて有用である他会員のアウトプットも大変開かれている学会である事から、今後機会を頂けるようでしたら能力と時間の許す限り発信もさせて頂ければと考えております。
さらに、東京弁護士会インターネット法律研究部で「インラインリンクと著作権法の論点」という名目で実務研究発表を行わせていただいたほか、当該発表を纏めた実務論文(題名同)を一点書かせて頂きました。
キャラクターPR
事務所のPRとして多数のキャラクターを創作、ウェブサイトに登場させることができました。キャラクターを活用したコンテンツは、弁護士のPRという性格ともバランスを図りながら、来年度も積極的に活用していく所存です。