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本項では刑法三十章に定められた遺棄罪について概説しています。自らが監護する幼年者などを遺棄したなどとして捜査を受けている場合などは、弊所までご相談ください。

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    条文( 刑法第三十章 遺棄の罪 )

    (遺棄) 第二百十七条 

     老年、幼年、身体障害又は疾病のために扶助を必要とする者を遺棄した者は、一年以下の懲役に処する。

    (保護責任者遺棄等) 第二百十八条

     老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、三月以上五年以下の懲役に処する。

    (遺棄等致死傷) 第二百十九条

     前二条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

    ①保護法益

    遺棄罪の保護法益は、生命、身体の安全である。身体の安全については、保護法益とされていないとの見解もある。しかし、重大な身体への危険(後遺症が残る場合など)は、生命侵害と比肩しえ、保護されていると解する。

    ②行為態様

    遺棄罪に該当するのは、「遺棄」ないし、「不保護」である。遺棄と不保護は、場所的移動の有無で区別される。遺棄は作為により被害者を移動させる位置と、行為者が移動する不作為の置き去りに分けて観念できる。もっとも、不作為が処罰されるのは、作為義務が認められる違法性の強い行為に限られる。したがって、217条の「遺棄」には不作為の形態は予定されず、218条の「遺棄」が、真正不作為犯として、不作為により置き去りを予定していると解される。


    注1)遺棄を場所的移動の有無で区別せず、作為が遺棄であり、不作為が不保護とする見解もある。


    注2)遺棄の意味が異なるのを嫌い、217条も218条も不作為を含んだ遺棄概念を規定しているとする見解もある。

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