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法律などに関するコンテンツです

携帯電話番号と同一の符号となるSMSメールアドレスが開示されたという報道がされています。

この論点の妙は、SMSアドレスの開示であり、あくまで携帯電話番号の開示ではないという点です。

電話番号は立法段階で開示の対象から外されており、SMSが使えない固定電話番号はおそらく発信者情報開示では開示の術が現状ないのではないかと思われます。そして、携帯電話番号も、携帯電話番号としては開示の対象とはならないと考えられます。

あくまで、開示されるのはSMSメールアドレスであり、SMSメールアドレスが携帯電話番号と同一であるために、携帯電話番号が推測できるに過ぎないということになります。ここを誤って、携帯電話番号の開示を求めると認められるべき主張も認められないケースもあるかもしれません。

また、そもそもSMSメールアドレスの開示自体、現在判断が分かれており、今後の実務の集積で開示の可否がより明らかになってくるのではないかと思います。

さらに、SMSメールアドレスとして開示された情報についてその氏名及び住所を携帯電話番号として携帯電話キャリアに照会できるのか、という問題があります。おそらくここは、発信者情報開示としてやれば携帯電話キャリア側は激しく反論してくる部分ではないかと思います。

いずれにしても今後どんどん開示例が増えていけば良いなと感じます。なぜなら、SMSアドレス開示の本来の利益はTwitterやFacebookなど、SMSを取得している可能性のあるコンテンツプロバイダから、これまで得られなかった特定につながる有力な情報の開示を得られる点にあるからです。つまり、TwitterやFacebookなどに対して、訴訟一発で特定に至るケースも今後想定されます。これが、SMSメールアドレス開示の真価であり、そのためにも開示例が増えていくことを期待したいです。

SMSメールアドレスを含んだ発信者情報開示目録記載例

以下の通信方式の電子メールアドレス(以下の通信方式の電子メ ールの利用者を識別するための文字、番号、記号その他の符号)のう ち被告が保有するものすべて
一 その全部又は一部においてシンプルメールトランスファープロ トコルが用いられる通信方式
二 携帯して使用する通信端末機器に、電話番号を送受信のために用 いて通信文その他の情報を伝達する通信方式

記載例の説明

上記は、あくまで携帯電話番号ではなく、SMSアドレスとして開示を請求するために工夫した目録例になります。

下記の省令を参考に、メールアドレスを通信方式によって2種類に区分し、そのうえで、双方のメールアドレスの開示を求めているのが特徴です。このことで、通常のメールアドレスと、SMSのメールアドレス双方の開示を求めながら、あくまで求めているのは携帯電話番号ではなくSMSアドレスであることを表現できると考えております。

なお、記載例はあくまで参考ですので、ご注意ください。

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第二条第一号の通信方式を定める省令

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成十四年法律第二十六号)第二条第一号の規定に基づき、特定電子メールの送信の適正化等 に関する法律第二条第一号の通信方式を定める省令を次のように定める。
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第二条第一号の総務省
令で定める通信方式は、次に掲げるものとする。
一 その全部又は一部においてシンプルメールトランスファープロトコルが用いられる通信方式
二 携帯して使用する通信端末機器に、電話番号を送受信のために用い
て通信文その他の情報を伝達する通信方式

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