I2練馬斉藤法律事務所

I2練馬斉藤法律事務所は練馬駅前に所在し、著作権を中心とした知的財産権やインターネット法、損害賠償や刑事弁護、一般民事などを広く取り扱っています。

:::::交通事故の大まかな時系列:::::::::::::::::::

①交通事故の発生

↓ ②治療中

③症状固定(医師の判断)

④後遺障害が残ってしまった          後遺障害は残らなかった

↓                              ↓

↓ 後遺障害等級認定申請            示談交渉

示談交渉

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交通事故は時間の経過とともに交通事故被害者にさまざまな対応を迫ります。

大まかな交通事故の時系列に沿って自分が現在どの時点にいるのか把握してください。

そのうえで時系列に応じた時点にそった情報を入手し適切な対応をすることが大切です。

①交通事故の発生

交通事故の発生

交通事故が発生!

・まずは交通事故の発生を警察に報告しましょう。

・怪我をしたときは人身事故の届け出を!

・警察から指示された場合実況見分に立ち会いましょう

・交通事故証明書の発行をしましょう。

②交通事故の治療中

治療中はまず医師の指示にしたがってください!

 症状固定まで治療に専念。

 そのとき後々後遺障害が残存することを考えて症状を医師に正しく伝えましょう。

 交通事故損害賠償においては、損害賠償額の確定に症状固定という時点が非常に重要な意味を持ってきます。

 症状固定というのは、第一次的には、医師が交通事故に基づく受傷の治療を完了し,症状がこれ以上良くならないために,これ以上治療を継続することが無意味と診断した時点を指します。

 第一次的には、というのは、もし仮に交通事故による損害賠償請求を訴訟でおこなったとき,最終的にどの時点が症状固定だったかを決するのは、裁判所ということになります。

 裁判所はカルテの記載内容や、通院頻度などの通院状況などの種々の事情を考慮して症状固定の時点を判断していくことになりますが,たとえば頸椎捻挫・腰椎捻挫(所謂ムチウチ損傷)の場合,3~6ヶ月との指標も存しますのでおおまかな目安にしてください(3~6ヶ月というのは最高裁判例でしめされた基準であり、これを大幅に超える治療期間は認められないことも多いとお考えください)。

 では、なぜ症状固定が交通事故損害賠償実務において重要な意味を持ってくるのでしょうか。

 交通事故にもとづく損害賠償請求権の内容は様々ですが、その主な内容として交通事故に基づく受傷の治療費、怪我をさせられてしまったことに対する慰謝料、お仕事を休むことになってしまったり家事に影響が出てしまった場合は休業損害、後遺障害が残存してしまった場合は後遺障害慰謝料および逸失利益(後遺症が仕事に影響を与える場合のみ)などになります。

 そして,怪我の治療費が総額でいくらになるかは治療が終わってみないとわかりませんし、怪我の影響でどのくらい仕事を休むことになるかも治療が終わらなければ確定できません。

 また、怪我をさせれてしまったことに対する慰謝料(傷害慰謝料)は、怪我の痛さというものは他人から目で見て確認できる事柄ではないため、大まかな怪我の程度とどのていどの期間病院に入院あるいは通院したのかを基礎に算定されることになります。このことから傷害慰謝料は入通院慰謝料などとも呼ばれます。したがって、傷害慰謝料の額も、どの程度の期間通院したかが判明する治療の終了時(=症状固定時)まで判別しないことになるのです。

 さらに、後遺障害がのこるかどうかということも治療が終わらなければ確定できません。

 こうしてみてみると、交通事故に基づく損害賠償実務において主だった損害項目というのは、治療が終わってみないと確定しない場合が多いということがわかっていただけると思います。

 したがって、治療の終了時点である症状固定といわれる時点が非常に重要な時点となってくるのです。

 症状固定時が交通事故にもとづく示談交渉のスタート地点といっても言い過ぎではないくらいなのです。

 したがって、治療中は人身傷害部分の損害賠償示談交渉はひとまず始まらないものとお考えいただき治療に専念していただくことが第一になってくるのです。

 もっとも、後遺症が万が一のこってしまった場合など、医師に治療経過をきちんと伝えていないと、事故に基づく後遺症が残存しているのにその資料が不正確であることから後遺障害が認定されないということにもなりかねません。

 そこで、治療中は医師にきちんと気になる自覚症状を正確に伝えることが重要になってきます。

③症状固定の時点

症状固定とは

医師に症状固定(治療の終了)を告げられた場合

注意! 保険会社の治療費打切りは、症状固定(治療の終了)ではありません。保険会社は治療期間が短ければ一般的に賠償額が低額になる傾向があることから、医師が治療を必要考えていても治療費を打ち切ってくることがあります。この際、保険会社の治療費の打ち切りは妥当か、法的専門家の見解も併せて治療継続をするかご判断ください。

    医師の診断に基づく治療の終了が正式な症状固定時期です。

症状固定はいつから?

症状固定の時期は、第1次的には、医師が判定します。訴訟においても、医師の判断は重視されます。もっとも、裁判官の判断により症状固定の時期が最終的に変更される場合があります。特に軽度のむち打ち損傷においては、おおよそ6カ月程度という判例の基準が確立しており、これを大幅に超える治療期間は判断が覆されるケースも想定しなければなりません。

④後遺症(後遺障害)の残存

不幸にして交通事故の際に負ってしまった怪我が治りきらず後遺障害として残存する場合があります。

医師に後遺障害と診断された場合、後遺障害が残存したのではないかと考える場合、まずは、自賠責保険における後遺障害保険金の支払いを請求しましょう。

自賠責保険を請求すると、損害保険料率算出機構の下部組織である調査事務所が後遺障害の有無、その等級を認定してくれます。

自動車損害賠償保障法施行令別表は下記のとおり後遺障害の等級を定めています。

そして調査事務所は下記の別表に応じて後遺障害等級の内容を認定していきます。

いずれの等級にも該当しないと判断した場合は非該当という結果になります。

たとえば、交通事故で多い受傷が頸椎捻挫・腰椎捻挫(所謂ムチウチ)です。

この頸椎捻挫・腰椎捻挫を契機に首や腰に痛みが残ってしまったり両手両足にしびれが残ってしまう場合があります。

このような症状については、神経症状として、「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)、「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)という2つの等級の設定があります。

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自動車損害賠償保障法施行令
別表第一 (第二条関係)

等級 介護を要する後遺障害 保険金額
第一級
一 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
二 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの 四千万円第二級
一 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
二 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの 三千万円備考 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であつて、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。

別表第二 (第二条関係)

等級 後遺障害 保険金額
第一級
一 両眼が失明したもの
二 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
三 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
四 両上肢の用を全廃したもの
五 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
六 両下肢の用を全廃したもの 三千万円第二級
一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
二 両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
三 両上肢を手関節以上で失つたもの
四 両下肢を足関節以上で失つたもの 二千五百九十万円第三級
一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
二 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
三 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
四 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
五 両手の手指の全部を失つたもの 二千二百十九万円第四級
一 両眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
二 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
三 両耳の聴力を全く失つたもの
四 一上肢をひじ関節以上で失つたもの
五 一下肢をひざ関節以上で失つたもの
六 両手の手指の全部の用を廃したもの
七 両足をリスフラン関節以上で失つたもの 千八百八十九万円第五級
一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下になつたもの
二 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
三 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
四 一上肢を手関節以上で失つたもの
五 一下肢を足関節以上で失つたもの
六 一上肢の用を全廃したもの
七 一下肢の用を全廃したもの
八 両足の足指の全部を失つたもの 千五百七十四万円第六級
一 両眼の視力が〇・一以下になつたもの
二 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
三 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
四 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
五 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
六 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
七 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
八 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失つたもの 千二百九十六万円第七級
一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下になつたもの
二 両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
三 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
四 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
五 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
六 一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失つたもの
七 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
八 一足をリスフラン関節以上で失つたもの
九 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
十 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
十一 両足の足指の全部の用を廃したもの
十二 外貌に著しい醜状を残すもの
十三 両側の睾丸を失つたもの 千五十一万円第八級
一 一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
二 脊柱に運動障害を残すもの
三 一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失つたもの
四 一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
五 一下肢を五センチメートル以上短縮したもの
六 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
七 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
八 一上肢に偽関節を残すもの
九 一下肢に偽関節を残すもの
十 一足の足指の全部を失つたもの 八百十九万円第九級
一 両眼の視力が〇・六以下になつたもの
二 一眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
三 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
四 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
五 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
六 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
七 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
八 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
九 一耳の聴力を全く失つたもの
十 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
十一 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
十二 一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失つたもの
十三 一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
十四 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの
十五 一足の足指の全部の用を廃したもの
十六 外貌に相当程度の醜状を残すもの
十七 生殖器に著しい障害を残すもの 六百十六万円第十級
一 一眼の視力が〇・一以下になつたもの
二 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
三 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
四 十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
五 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
六 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
七 一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
八 一下肢を三センチメートル以上短縮したもの
九 一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの
十 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
十一 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの 四百六十一万円第十一級
一 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
二 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
三 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
四 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
五 両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
六 一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
七 脊柱に変形を残すもの
八 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
九 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
十 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの 三百三十一万円第十二級
一 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
二 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
三 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
四 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
五 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
六 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
七 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
八 長管骨に変形を残すもの
九 一手のこ指を失つたもの
十 一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
十一 一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つたもの
十二 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
十三 局部に頑固な神経症状を残すもの
十四 外貌に醜状を残すもの 二百二十四万円第十三級
一 一眼の視力が〇・六以下になつたもの
二 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
三 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
四 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
五 五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
六 一手のこ指の用を廃したもの
七 一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
八 一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
九 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
十 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
十一 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの 百三十九万円第十四級
一 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
二 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
三 一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
四 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
五 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
六 一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
七 一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
八 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
九 局部に神経症状を残すもの 七十五万円
備考
一 視力の測定は、万国式試視力表による。屈折異状のあるものについては、矯正視力について測定する。
二 手指を失つたものとは、おや指は指節間関節、その他の手指は近位指節間関節以上を失つたものをいう。
三 手指の用を廃したものとは、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあつては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
四 足指を失つたものとは、その全部を失つたものをいう。
五 足指の用を廃したものとは、第一の足指は末節骨の半分以上、その他の足指は遠位指節間関節以上を失つたもの又は中足指節関節若しくは近位指節間関節(第一の足指にあつては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
六 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であつて、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。

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